施主様のこだわり

タルトカラーで彩られた空間に描かれたのは暮らしに馴染む間取り。

軽やかなリズムを刻むかのように、高低差のある互い違いの３つの屋根。前面に張り出したポーチ部分はカーポートとなり、トップライトや地窓から光を取り込んだ玄関ホールへと続く。ここには、天井高を誇るかのごとく立ち上る柱があり、その裏側に隠したオープン収納がゆとりを生む。建物中心にあるリビングは、南北両面が外部に接し、海風が心地よく通り抜ける。ここには一見するとそれとは分からないような収納を設け、ガラスと木製の引違い戸は、ガラス側は玄関へと続き木製側は収納となっていたり、キッチンの壁をふかすことでリビングから見せたくないものを隠す工夫もなされた。寝室や水周りのあるプライベートゾーンは西側に集約し、生活リズムの異なる家族が昼間ゆっくりと休めるように配慮。バスルーム、クローゼット、ランドリーが、干し場のある南面の庭へとゆるやかにつながる導線により、家事もスムーズにこなせる。ライフスタイルに合わせた間取り、そこに意味のある美しい意匠が見事に調和した建物となった。