施主様のこだわり

名作照明と石の土間、天然木が馴染むオーセンティックな平屋。

玄関からL字型の土間がのび、LDKへとつながる大空間の平屋。気密性・断熱性ともに優れているため、邸内環境は温度ムラのない快適な状態で保たれている。玄関から２wayの導線があり、1本は家族のための導線で洗面室やランドリールームに続く。もう1本の薪ストーブのある土間はリビングの一部になっている。土間は框に腰掛けて炎を楽しむ場所にもなる。リビングと玄関を遮るRの立ち上がりの壁は構造のためのものではなく、玄関側は靴箱、リビング側はテレビ掛けとなっている。このように一つの仕掛けに複数の役割を持たせているのも石村さんの設計の特徴だ。
ダイニングキッチンはリビングに比べると幅狭だが、これは外部の坪庭を取り込むための仕掛け。キッチンは正方形に近い形にし、３方向に収納を設けることで利便性を向上させた。坪庭に向かう窓辺には、自然木を使ったベンチを造作。自然の造形がもつ曲線から生まれるやさしさが、モダンな空間のアクセントになった。