施主様のこだわり

住むほどに味わい、愛着も深まる

　日本の高温多湿な気候風土に適した、夏の暑さにも、冬の寒さにも順応する家。本当の暮らしやすさや、丈夫で長持ちする住まいを考えると、たどり着いたのは、日本で古くから培われてきた伝統建築でした。平成のはじまりに建てられたこちらの住まいは、築31年。令和の時代を迎え、ますます味わいを深めています。時を経て、より美しさを増していくのは、木造建築ならではの魅力でしょう。西畑建設では、棟梁が厳選した木材を自社工場で自然乾燥させることで、木本来の薫りや成分を生かしています。そのため、時が経つほどに、生きた木が発する油分が自然のワックスとなり、艶やかに。柱や床は杉、梁には松の木を取り入れています。また窓を大きくとり、自然の力を取り入れた空気の通り道も秀逸。軒を長く出すことで日陰ができ、夏でも窓を開けて心地の良い風が吹き抜けます。そして軒の深さは、家を守る工夫でもあります。長く張り出した軒が雨風から壁を守る。だから年数を重ねても、美しさを保つことができるのです。無垢や珪藻土の塗り壁、焼杉の外観。熟練の大工集団により、日本の伝統的な建築技法を用いてつくられた住まいは、次の30年もこの地で経年の美を見せてくれることでしょう。