上吾川の家 - 西下太一建築設計室の施工実例
施主様のこだわり
周囲の田畑と煙突のある家が調和し、のどかな田園風景を織りなしている。コストを抑えながら、建主さまの要望である「薪ストーブを取り入れた素材感のある住宅」を実現させるため、西下さんは広い土地にあえて「小さな家」を計画した。廊下を設けず、面積を抑え、リビングに面して個室を配置。キッチン・洗面所・玄関・勝手口は回遊動線とした。親子のコミュニケーションが生まれやすく、暮らしやすい間取りになっている。LDKからつながる広いデッキは植栽に囲まれ、深い軒がかかり、内と外の中間領域として作用している。1350mmの深い軒について西下さんは「季節に応じた日射や光環境を内部にもたらすだけでなく、数値が示す面積以上の広がりを感じさせます」と話す。建物の高さを抑え、控え目な佇まいにすると共に、外壁を焼杉板貼りとし、経年変化によって風景に馴染んでいくよう意図されたデザインに仕上げられている。