店舗と住居を界するピロティ - 大野順作建築研究所の施工実例
施主様のこだわり
浮游感のある居住棟とリュクスな店舗棟。
この店舗は、クライアントが特別なお客様に「食」を中心としたおもてなしをする場所として設けられたゲストハウスである。店舗と住居をL型に分離する配置ではあるが、それぞれのエリアの微妙な距離感と一体感を求めた結果として、住居棟の下に高床(ピロティ)を挿入し、高さをずらした建築構成とした。さらに、このピロティには浮遊感をもたせるべく、構造体として木造ではなく、柱(10cmH鋼)とW型耐震ブレース(Φ8cm鋼管)などで、細くて存在感の少ない鉄骨造によって木造住宅を支えている。スタイリッシュな建築とするために、木造ではほとんど見かけない全ての屋根を水平に掛けることで、適度な緊張感を与えると共に、外壁のガルバリウム鋼板はプリーツ状に加工。見る角度により変化するダークグレーのマットな色調が、金属らしくない柔らかな表情を見せている。