2つの中庭をもつ、現代の田舎家 - 株式会社 YAD 一級建築士事務所の施工実例
施主様のこだわり
施主のSさまは、7?8年前から新築を計画。いよいよ計画が具体化したときに、河野さんに設計を依頼した。敷地は間口が狭く、奥に細長いため、敷地前面を駐車スペースとし、その横に長いアプローチを設けて、玄関を敷地の真ん中より奥にレイアウトした。「愛媛県の山間部は山の間に迷路のように狭い道を張りめぐらせ、その間に飛び飛びに住宅や畑が出現します。このアプローチはそんな土地性をイメージし、歩いている途中に中庭や居住スペースを点在させました」と河野さん。プライベートゾーンを仕舞い込んだ間取りにより、田舎の濃密な人間関係を排除することなく、プライバシーをガードする効果も生み出した。中庭はガレージ奥と居住スペースの奥の2か所に配置し、一番奥にレイアウトした和室は、渡り廊下とウッドデッキを間に挟んで距離感をもたせた。離れとすることで、和室が本来もつ威厳を保ち、客間や将来の隠居部屋としての機能にも配慮している。