5つ庭の平屋の家 - 奥野崇 建築設計事務所の施工実例
施主様のこだわり
住まい手とつくり手の美学が細部にまで息づく究極の邸宅。
「“しきる”と“つなげる”の加減を大切にした」と奥野さん。その加減によって空間ごとに趣向の異なる庭との融合が生まれている。リビング、ダイニングは、大きなガラス窓と引き込み戸で約5mの大開口をつくり、深い軒と室内からフラットに延びるウッドデッキで庭とおおらかにつなげている。寝室や浴室は観賞するのにちょうどいいプロポーションの窓で庭とつながる。光の加減も巧妙で、あえてほの暗い部分をつくり、各空間に沿った雰囲気と奥行きのある味わいを演出している。 家と家具の調和を図るため、造作家具の設計はもちろん、置き家具の選定にも奥野さんが関わった。Yご夫妻と一緒に東京のショールームをめぐり、納得のいくものを選んだという。Yご夫妻と奥野さんが美意識を呼応させながら仕上げたこの家には、質の高い美しさに加え、自然の息吹が感じられる心地よさが緻密な手法でつくりだされている。