コックピットのある家 - 一級建築士事務所 宮田建築設計室の施工実例
施主様のこだわり
里山の夕暮れ、光の演出が感動を生むマジックタイム。
のどかな里山の風情が、日本の原風景を思わせる内子町。美しい山並みと田園をのぞむ場所に位置するこの邸宅は、屋根勾配を山々の稜線に近づけ、外壁の色は木々の深く濃い緑色に馴染ませることで、周囲の景観との調和を生み出している。設計を依頼され、現地を訪れた際、宮田さんに湧き上がったのは「内部からこの自然を風景画のように感じ取れる空間をしつらえたい」との想い。そのインスピレーションが、この住まいの象徴的な空間であるコックピットを生み出した。四季折々の風景を楽しめるようにピクチャーウィンドウを設けたコックピットは、ファサードのアクセントにもなっている。外観から醸し出される心地よさは邸内にも踏襲。たとえば玄関からリビングまでの縁側空間は、夏季には室内への日差しをやわらげる。降雨時には開口することで、快適な室内環境を生み出す。夜には縁側空間に自然光や夜間照明がまわり込むことで建物に陰影ができ、その表情をより豊かに演出している。