好きなものがいつもそばにある幸せ。 - 株式会社 YAD 一級建築士事務所の施工実例
施主様のこだわり
敷地内に足を踏み入れると、上空へと抜ける開放的な視界が広がる。プリミティブで重量感のある持ち上がった塊の下をくぐれば、視線はガラスを介してギャラリー的な動線に設えた杉型枠コンクリート壁で遮断される。これにより、さらに奥行きの深さを見せている。建物内外を貫く敷地ライン、風の道に沿って設けた幾本のシンプルな動線は、室内から敷地の隅々までの視線が得られ、それに連なる庭が、多彩で快適な空間を生み出している。今回の施工では、これまでにないチャレンジも行われた。植物を愛するMご夫妻のために、前庭や裏庭の植栽に加えて、2階のデッキに寄り添う独立したコンクリートの植栽ゾーンを造作したのだ。曲線を描く巨大な植木鉢ともいえるこの仕掛けは、一見すると建物と一体化しているが、建物との間に外部収納を挟んだ独立した建造物。技術者たちの協力のもと、難しい工事を成し得た。