施主様のこだわり

内と外のつながりを考え、住まいに四季を導く

完成見学会で「季織の家」の心地いい住環境に惹かれたというＮ様。「自然を感じる平屋を」というオーダーに対し、設計段階から家と庭をトータルで計画しました。リビングには外とつながるヌックスペースを設け、隣家の庭園を借景としたピクチャーウインドウを演出。邸内も木をふんだんに見せたいという要望はありましたが、丁寧にヒアリングを重ねていくなかで、ご夫妻の好みを掴んだ設計士は、あえて全面的ではなく、あしらいとして上品に見せることを提案。床は無垢杉で統一しつつ、壁や天井は白い塗り壁でシンプルに。ＬＤＫには１本の柱とのぼり梁を通し、木のさりげない存在感を愛でる空間としました。
　平屋はワンフロアの床面積があるため、家の中心まで光が届きにくく、暗い家になってしまいがち。Ｎ様邸では、プライバシーを確保するため、大きな開口はＬＤＫにとどめているものの、廊下やリビングなどに効果的に高窓を設けることで、採光の課題を解決。できるだけ自然光で暮らしたいという要望に応えました。
　間取りの工夫としては、ＬＤＫと水まわりの緩衝材としてテレビボードを造作。空間を緩やかに仕切りながら、便利な回遊動線を描きました。洗面台やスタディスペースのカウンター、収納棚なども、家族の暮らしに合わせて一つひとつ考え抜き、職人が丁寧につくったもの。既製品では得られない本物の素材による居心地の良さが、家族に健やかな日常をもたらします。