塩屋の家 - 西下太一建築設計室の施工実例
施主様のこだわり
敷地の周囲には、建主さま一家の田畑が点在する。建主さまは「LDK・土間・庭、そして畑が地続きに連続するような家を建てたい」と考えていたそう。西下さんは敷地の特性やヒアリングを通して感じた建主さまの人柄、要望書の節々に現れる住まいのイメージをふまえ、「おおらかでざっくりとした居心地の良さ」をつくりだすことを目指した。LDKに面する広々とした土間の先に大きな開口が設けられ、その先に庭が広がる。内と外との一体感があり、家のなかに居ながら屋外の心地よさを楽しむことができる。土間に射す暖かな陽光や、深い軒に守られた静けさといった、暮らしに豊かさと奥行きをもたらす普遍的な価値を意図したという。「草木の芽吹く春、緑陰の夏、枯れ色の秋、葉が落ち低い日差しの入る冬。四季折々、発見に満ちた日々を送ってくださることでしょう」と、西下さんはこの家での“これから”を描いていた。